付点は、スキップのリズム。考えさせて、弾いて見せて、聴かせてみる。
ピアノのレッスンは、横に立っていてレッスンする事もありますが、もう一台のアップライトで講師が弾きながら、見せながらレッスンする事もあったり、一緒の椅子に座ってする事もあります。
今日は、スキップのリズムのレッスンの様子を書いてみますね。
スキップのリズム
スキップできますか?
こういうリズムです。↓
これ、別名、付点のリズムとも言います。
テクニックの本でも必ず扱われるし、このリズムを使った、なじみのある曲も多いです。
【あめあめふれふれ】とか【ミッキーマウスマーチ】などよく知られているのではないでしょうか。
このスキップのリズムは、物凄く優れものです。
ですが、ちょっと弾きにくいという曲者でもあります。
手で叩く
このリズムを扱う時は、単独で、まず、このリズムを叩きます。
リズム自体の形を覚えてもらいたいからという理由があるからです。
この部分だけ、何回も繰り返します。
これだけで、ここの部分が叩けるようになると、リズムの形だけを見てすぐに叩けるようになるので、本当は一番楽な方法です。
ですが、物凄く力が入ったまま叩く生徒さんがいます。
特に小さいうちは、まだ自分の体をうまく操れないですから、力が入って、がちがちのままという生徒さんもいます。
とりあえず、このリズムが叩けるようになったら、まずは、OK!という事にしたいです。
スキップしてみる
このリズムが、頭で理解できない時は、やっぱり、スキップしてみるというのが一番です。
そこいらを、スキップしながらグルグルまわります。
これだけで、このリズムがわかると思います。
きゃあきゃあ、とってもにぎやかになります。
特に力が抜けて、リラックス効果があるので、更にこのリズムが分かりやすく、叩きやすくなります。
歌ってみる
これも、分かりやすい方法ですね。
生徒さんが好きな、知っている曲を歌います。
歌詞でもいいし、ドレミで歌ってもいいです。
歌う事もリラックス効果があるので、リズム自体も抵抗が減らせますね。
ここまで来たら、先ほどのカードに戻って、どんなリズムが今叩いているのかを確認させて、手で叩きます。
楽器で弾いてみる
次は、ピアノで演奏です。
この付点のリズムを使った曲を練習している場合、耳からよく聴いている曲だった場合は、意外と取り組みやすいです。
注意点ですが、先ほど、手を叩くところで出てきた力が抜けるという部分です。
この力が抜けないと実際リズムを叩くのも難しいですし、最終的には、ピアノ演奏に必要な力が抜けるって事に通づるんです。
レッスンでは
指の形、手の形を見せたい時は、この様に隣に腰掛ける事が多いです。
生徒さんから見て、自分の手の様に感じてもらう為です。
ちょっとお行儀が悪いですが、後ろから生徒さんを跨いで弾く時もあります。
良い演奏の為には、手首の高さの位置、指の何処で弾くか、手の構え方などなど、注意してもらいたい事がてんこ盛り。
でも、流石にいちいち言葉で伝えていたのでは、生徒さんも集中力が続かなくて、うんざりしちゃいますから、弾いて見せる、弾いて聴かせる、という方法も有効活用です。
今回は、付点のついた曲を演奏する方法でした。
付点がついた音楽は、スキップのリズムを考えさせると同時に意識改革がどうしても必要です。
それは、鍵盤を押さえつけて弾かないという事です。
鍵盤の上でバウンドするので、スキップの時、地面を蹴るという事と同じ様に『鍵盤を蹴る』という感覚なのですが、これの時、押さえ付けてしまうと上に跳ね上がる力を利用して演奏する事が出来ません。
結果、倍以上の力が加わってしまって、『難しい』につながってしまうんですね〜。
子どもさんは想像力が、まだ乏しいので、こんな感じかなと考えて理解出来る大人の方とそこが違うポイントかなと思います。
分かるまで繰り返す必要があるかなと思います。
付点は、スキップのリズムで、理解出来れば難しくはないです。
好きな曲の中の部分なので、考えて弾いてくれるといいなあと思います。
口で支持するだけではNG
口で支持するだけのレッスンでは、なかなかわかりずらい事が多いですね。
特に小さい生徒さんは、教える側が、言葉を駆使しないと難しいですね。
そういう場合は、お母様に付き添って頂いて、コミュニケーションを取りながら進める事が役に立ちます。
教えて頂くのではなくて、言葉の表現が、普段お話をしている保護者の方の方が、分かりやすく伝えやすいんです。
まとめ
レッスンでは、やはり、まずは、そのリズムをどんなふうに叩けばいいか考えさせて、そして弾いて見せて、聴かせてみるという事を順番にやります。
やっぱり考えさせるという事は、大切かなと思っているので、主に考えさせて理解させていく方法をとっています。