小さい生徒さんでも【好きな曲でレッスン】の秘訣。
教室では、弾きたい曲でレッスンなので、【生徒さんが弾きたい~!】と言えば、しょっぱなから有名どころのクラシックも弾かせます。
先生、次はこれね~
はなちゃん
よっしゃー!
Chizuyo
今ままでのお教室でも人気だった【エリーゼのために】、どんな感じでレッスンしていたか今日は書いてみますね。
形式を利用する
音楽には形式というものがあるんですね。
難しそう・・・。
はなちゃん
いえいえ、言葉に惑わされてはいけませんよ。
これを使うと、譜読みをする長さが短くなるというとても便利なものなんです。
形式というと難しそうですから、簡単に説明してみますね。
ここに【ドレミ】と書かれた【A】というカードと、【ソラシ】と書かれた【B】というカードがあります。
1枚目と3枚目は同じドレミと書かれているので、最初の一枚目のAというカードだけ譜読みをすれば、3枚目のAというカードは、譜読みをしなくても弾けます。
という事は、Aを1回と、Bを譜読みをすれば、この曲は、弾けちゃうという事なんです。
これが【形式を利用する】というものなんですね。
形式には、よく耳にするもので、
【一部形式・二部形式・三部形式・ロンド形式・ソナタ形式】があります。
この形式にのっとって、楽譜に書いてあるものを読み取っていくと、例えば、1ページと3ページ目と5ページ目は、同じ音がほとんど使ってあるので、頑張って譜読みをするのは2ページ目と4ページ目だね~
Chizuyo
それなら、がんばれそう!
はなちゃん
と言うと生徒さんもやる気が上がりますよね。
因みに、エリーゼのためにはロンド形式ですよ。
その曲で特に使われているフレーズだけを取り出して練習する
次にフレーズというものを利用する場合ですね。
フレーズとは、旋律の一区切りとお考え下さい。
例えば、【ぶんぶんぶん はちがとぶ】 がワンフレーズです。
新しい楽譜の譜読みを始める時は、【最初から始める】とは決めていなくて、【始めやすい所から】始めます。
【最初の部分】が、始めやすかったら、そこから、【途中の盛り上がるところ】が始めやすかったら、そこから・・という具合ですね。
フレーズ
どこのフレーズか決めたら、まずは、【歌ってみたり、】【色音符を付けたり】、【リズムを打つ】のような事をします。
次に、鍵盤の場所の確認をします。【どこを弾いて演奏するか】ですね。
さらに必要な指遣いを確認します。【何の指が使われているか】などですね。
ここまで、先ほどの【ワンフレーズの部分】だけです。だいたい【2小節】ぐらいでしょうか。
このワンフレーズをとりあえず取り組んだ後は、同じ曲の中に、似たようなメロディ、リズム、指遣いが出て来るという事がわかってくるんですね。
次のワンフレーズに進んだ時は、最初の部分より弾きやすく、進めやすくなってきます。
これが、次のステップですね。
このように少しづつ進めながら、全部を一通り通ります。
しっかりと仕上げなくてもいい
もし、途中で躓いてしまった場合はどうするか。
これは、そこでやめます。
頑張れそうなら頑張らせますが、嫌いになる前にさっさと次の曲に移ります。
レッスン曲は、毎回しっかりと仕上げなくてもいいです。
弾きたい曲は、他にもたくさんあるのです。
なので、いったん途中でもいいので、その曲を寝かせておきますよ~。
寝かせておく・・。
はなちゃん
けして、逃げる事ではないんです。
テクニックをつけて、戻ってきて再挑戦です!
リベンジだ~!
はなちゃん
何度でも挑戦しよう!
Chizuyo
自分で自分を見極めて、そして再度挑戦です。
まとめ
教室では、弾きたい曲でレッスンが基本です。
反対に弾きたい曲がない生徒さんは、受け身レッスンになってしまうので、【上達する】という目的がなかなか果たせない時があります。
【弾きたい曲でレッスンできるんですか?】と訊かれる事もあるのですが、弾きたい曲でレッスンする時の上達ぶりを考えると、手間はかかりますが、手だてを一生懸命考えながら練習させたいと思います。
なので、とにかく諦めないで、最後まで引き切る手立てを考えます。
全部弾けるようになった時の、生徒さんの表情ったらないですよ。
達成感やら、嬉しそうな様子も、苦労話も一つの物語ですからね。何時間でも語れるぐらいですよ。
また、少し長めの、今のテクニック的には少し難しい曲を頑張って弾き終わると自信となると同時に、
【自分は今これぐらいなら弾けるな】
とか
【次は、少し簡単の楽譜にしておこうかな】
などが自分で分かるし、
また、時には、
【しばらくこの曲は寝かせておいて、もう一度戻ってこよう】
という事も出来るんですね。
弾きたい曲でレッスンは、とてもいい方法だと思っています。