【初心者向け】同じ曲でもこんなに違う?“弾きやすい楽譜”の見つけ方

Beethoven作曲ハ短調作品13【悲愴】 春秋社版 音楽小ばなし
Beethoven作曲ハ短調作品13【悲愴】 春秋社版

こんにちは、いのうえちづよです。

初心者の方が、譜読みをしてピアノを弾く場合に、選んで欲しい楽譜の書き方というのがあります。

楽譜の書き方でも弾きやすく感じるという場合があるんです。

初心者にとって大切な「楽譜の書き方」

同じ曲でも、出版社で見え方が違う?

出版社によって、同じ曲だけど書き方が違うという場合があります。
この事が弾きやすさにつながったりします。

書き方ひとつで、演奏する手が変わることも

楽譜によっては、演奏する手が右手から左手に変わることがあるんです。

演奏する手が変わる楽譜の例

【悲愴】の例に見る右手・左手の違い

まずは、こちら↓

Beethoven作曲ハ短調作品13【悲愴】 春秋社版

Beethoven作曲ハ短調作品13【悲愴】 春秋社版

 

 

Beethoven作曲ハ短調作品13【悲愴】の春秋社版という出版社の楽譜です。
これは、私が学生の頃に使っていたものです。

赤で囲った丸の中に、メインのメロディと伴奏の部分が一緒に書いてあります。

次は、別の出版社の楽譜を見てみます。

Beethoven作曲ハ短調作品13【悲愴】 他の出版社の画像

Beethoven作曲ハ短調作品13【悲愴】 別の出版社の画像

楽譜の書き方が、手の負担に与える影響

まずは、上の楽譜では右手でこの部分を一緒に演奏します。

下の楽譜では、左手の部分に、16分音符が移っています。

右手で、4分音符のメロディの演奏をして、左手で4分音符と16分音符の演奏をします。
こういう場合は、右手での演奏が少し楽ですね。

左手の苦手意識が強い方にとっては、右手で演奏するような書き方の楽譜がお勧めできます。

譜読みのしやすさにも差が出る

次は、楽譜によって、譜読みのし易さに差がでる場合です。

ト音記号か?ヘ音記号か?読み替えの手間をチェック

まずは、先ほどの春秋社版の楽譜です。この部分は、右手で弾きますが、ヘ音記号が書いてあるので、そのヘ音記号の鍵盤の位置で演奏します。↓

Beethoven作曲ハ短調作品13【悲愴】 春秋社版②の画像

Beethoven作曲ハ短調作品13【悲愴】 春秋社版②の画像

 

 

次は、別の出版社の楽譜を見てみます。
同じ曲なので同じ音です。が、ヘ音記号は使わずにそのまま書いてあるので、音がヘ音記号の所に降りて書かれています。↓

Beethoven作曲ハ短調作品13【悲愴】 その他の教本②の画像

Beethoven作曲ハ短調作品13【悲愴】 別の出版社の楽譜

読みやすさ=“続けやすさ”にもつながる

こういう楽譜の場合、ト音記号→ヘ音記号への読み替えがいらないので、こちらの方が楽な方もいらっしゃるのではないでしょうか。

譜読みがし易い方が、長く続け易いですよね。

どんな楽譜を選ぶといい?

自分の目・手・感覚に合ったものを

上にあげたように、楽譜の書き方が、いろいろな場合もあります。

曲がわかっていて、楽譜を選ぶ場合には、ト音記号の方にたくさん音符が書かれている方が、弾きやすかったりしますから、楽譜を選ぶ場合のご参考になさってください。

教室では、必要に応じて編曲もサポートします

教室レッスンでは、市販の楽譜を選ぶ場合は、その方にあったものを厳選していますが、もし、それでも、合わなかった場合は、編曲する場合もあります。

まずは、練習し易いという事が、わかる事、できる事になって、楽しいに、繋がると思っています。

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