「この音、なんでシャープとフラットが両方あるの?」をやさしく解説

下降形のフレーズ フラット表記 音楽の知識
下降形のフレーズ フラット表記

こんにちは。いのうえちづよです。

さくらさん
さくらさん

この音、シャープのときもあれば、フラットのときもあるのはなぜ?

そんな素朴な疑問を、やさしくお話ししていきますね。今日はこのお話しです。

同じ音なのに、なぜシャープとフラット両方あるの?

 

調号には、♯=シャープと♭=フラットがあります。

調号は臨時記号とも読む場合があります。
この読み方は、記号がつく場所によって変わります。

 

 

調号と臨時記号の詳細はこちらから↓

 

なぜ、2つの記号を付ける場合がある?

同じ音なのに、なぜこの2つの記号を付ける場合があるのでしょうか?

はなちゃん
はなちゃん

気分〜!

ねこ太郎
ねこ太郎
にゃあ・・・
いのうえちづよ
いのうえちづよ

・・・・・。

 

以下のことが基準になります。

  • もともとの調が、シャープかフラットかが決め手になる
  • 臨時記号の場合は、音が上行系の場合シャープになる場合が多い

以上のことが基本となります。
ご説明してみますね。

調によってシャープ/フラットが選ばれる

  • 調が「シャープ系」なら♯、「フラット系」なら♭が基本
  • 同じ音でも調が違えば記号も変わる

もともとの調が、シャープかフラットかが決め手になる、場合ですね。

 

例えば、シャープが2つの短調の場合、短音階というのが有りましたよね。

自然短音階と和声短音階についての記事はこちら↓

 

シャープの調では、一般にシャープの記号が付く音符が使われます。

例えば、この楽譜、上の段も下の段も同じ音が演奏されていますが、その音を表す調号が違うので、違う音が書かれています↓

イ短調の音階 シャープ

イ短調の音階 シャープ

イ短調の音階 シャープ

イ短調の音階 フラット

 

シャープが基本使われる調での記号は、やはりシャープが出てくる場合が多いです。
そのほうが見た目もややこしくなくていいですよね。

次は、演奏上のフレーズで変わる場合です。

メロディの流れ(上行・下行)で変わることも

  • 上に登るメロディ→♯になることが多い
  • 下に下がるメロディ→♭になることが多い

こういう場合で、記号が変わる事があります。

(音形が下に向かっている場合、下行形といい、上に向かっている場合、上行形と言います。)

演奏の中で、こういうフレーズが出てくる場合↓
シャープの臨時記号が使われる場合が多いです。音形が上に向かっていますよね

上行形のフレーズ

上行形のフレーズ

 

反対に下行形のフレーズの場合は、フラットで書かれる場合が多いんです。↓

下降形のフレーズ フラット表記

下降形のフレーズ フラット表記

 

こういう風に書かれても間違いではないですし、楽譜によっては、このように書かれていることもありますよ。↓

下降形のフレーズ シャープ

下降形のフレーズ シャープ

 

いのうえちづよ
いのうえちづよ

2つとも同じ音ですからねえ・・。

 

ねこ太郎
ねこ太郎

ややこし〜

 

どちらも正解。同じ音として弾いてOK

  • 書き方は違っても「実際の音」は同じ
  • 調号を見落とさないための工夫でもある

音が変わることによって、調号が付くほうが、音の変化がわかりやすいというのもあります。

例えば、同じ音が続くと、調号に意識が向かない場合がありませんか?
こんな風に↓

音の変化がつかない場合の調号

音の変化がつかない場合の調号

3つとも同じ音が並んでいるので、なんとなく調号を見落としちゃいませんか?
ややこしくて、どちらかに統一して欲しい〜ってなりますね。

シャープ・フラットどちらが付いたとしても、同じ音には、変わりがないので、頑張って音を読んでみてくださいね。

まとめ

  • 同じ音でも記号が違うことがあるのは自然なこと
  • 見分けにくいときは、補助的に書き換えてもOK

譜読みの時に調号が、変わるのが困るから読みにくいって事は多いようです。
音は同じなので、頑張って読んでみて下さいね。

どうしてもという場合は、メモ程度に書き換えちゃってもいいですよ(^_-)-☆

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