【音楽小ばなし】短調=悲しい、じゃない?実は明るく聞こえる曲もあるんです

音楽小ばなし

こんにちは、いのうえちづよです。

さくらさん
さくらさん

長調と短調の見分け方には、曲の感じで見分ける方法がありますよね。短調の曲の感じって、悲しい感じであっていますか?

今日は、長調短調の判別の仕方です。

短調って“悲しい音階”?ほんとうにそう?

音階には、長調音階と短調音階があります。

音階とは音のまとまりでしたよね。

さくらさん
さくらさん

その曲を作っている音のまとまりですね。

いのうえちづよ
いのうえちづよ
よくできました。

音階だけで聴くと「暗い」響きに感じやすい

その音のまとまりの響きで言うと、たしかに、明るい感じ・暗い感じの方がとらえやすいですよね。

  • 長調:明るい感じ
  • 短調:暗い感じ

曲の場合は、どうでしょう。

「黒いドレスが悲しい」とは限らない。音楽も同じです

例えば、ここに黒い布が合ったとします。

イメージとしては、どういう場合のお洋服を作りますか?

はなちゃん
はなちゃん

黒い服だと、お葬式とか?マイナーなイメージ!

そうですね。

でも、これにゴールドの飾りなどが付くとどうでしょう。

 

とたんにゴージャスになって、素敵なステージ衣装になりますよね。
そうなると悲しいイメージではなくなります。

同じ短調でも、明るく勇ましく聴こえる曲もある

曲の場合はどうでしょう。

しゅうさん
しゅうさん

音階は、暗い感じだけど、曲にしたら、そうじゃない場合もあるってことですか?

いのうえちづよ
いのうえちづよ
そうなんですよ。

曲にした場合は、曲の雰囲気もあるので、暗い感じだけではなくて、勇ましい感じもあったりしますよね。
意外と明るい感じにもなったりするかもしれません。

響きは“装飾”や“演出”で変化する

響きについては、音につけられた例えば装飾音符やコードやリズムで変化したりするものなんですね。

長調と短調の見分け方、3つのポイント

①楽譜の調号から判断する

楽譜の調号から判断する場合は、短調の場合は、途中臨時記号が出てくるので、それでわかります。

まず、短調にも長調にも同じ調号が書いてあるので、それを調べます。

◉ハ長調

◉イ短調

短調の場合は、「音階での7番目の音が半音上がる」ので、イ短調の場合、ソの音にシャープが付きます。↓ついている音階が短調の音階です。

 

他にも、曲の最後の音でわかります。

ねこ太郎
ねこ太郎

最後なの?

 

いのうえちづよ
いのうえちづよ

そう。最後の音なの。

曲の最後は、「主音で終わる」という決まりがあるので、その音でもわかります。

 

  • ハ長調の場合は、ドが主音
  • イ短調の場合は、ラが主音

 

調号についての記事はこちら↓

同じ調号がつく長調と短調についてはこちらから↓

②音階を書き出して比べてみる

この場合も、楽譜から調号を見つけます。
調号ってこれです。ト音記号・ヘ音記号の隣についてるシャープやフラットの事です。↓

さらに曲の途中の音符についている臨時記号を探します。↓
こういうのです。

 

①それを合わせて、音階を書き出してみます。

②「楽譜の調号から判断する」項目に書かれているように7番目の音に調号があったら短調の曲です

調号・臨時記号から、判断がつきますね。↓

上の音階が長調の音階で、下の音階が短調の音階になります。

ねこ太郎
ねこ太郎

ややこしい方法だにゃ。

いのうえちづよ
いのうえちづよ

そだね・・。

仕組みで音階を作る方法はこちら↓

③曲の感じから判断(でも、ちょっと難しいかも)

正直に言うと、この方法が一番やりやすいと思うんですよね。

ねこ太郎
ねこ太郎

「勇ましい感じがあったりする」って先生言ったにゃ。

いのうえちづよ
いのうえちづよ
ですよね〜

そう、ここは、感性の問題だったりするんです。
感じ方って、人それぞれですもんね〜。
ここは、思い切って、明るい感じとその他で、判断付けましょう。

ねこ太郎
ねこ太郎

ふにゃ・・。

短調で作られた曲が、明るくないと言えば嘘になっちゃいますけど、その曲を作っている7番目の音が、半音上がっているかで音の響きが変わってくるので、よく響きを聴いてみて下さいね。

短調でも明るく感じるのはなぜ?

和声的短音階で「響き」が変わる

短音階は複数の短音階がありましたよね。
以前の詳細記事はこちらから↓

このように短音階によって響きが変わるものがあるんです。

伴奏のリズムやテンポも印象を左右する

長く伸ばす音をゆっくりと演奏するような曲は、長調の曲でも少し暗いイメージになりますし、短調の曲でも、16分音符付点のリズムを多用するような曲は、明るい感じに感じられますよね

 

まとめ|「響きの感じ方」を育てよう

短調の響きを持つ音楽は、悲しいイメージとは限らず、単純に音階にした場合は「響き的」に暗い感じになるので、見分け方としてお伝えしています。

音の響き、音を良く聴き取ることはとても大切なことです。
音楽をよく聴くようにして下さいね。

音階と響きの感じ方について、さらに深く知りたい方は、メルマガや教材でも詳しくご紹介しています。こちらから↓