「音のまとまり」で変わる曲の雰囲気って?お洋服の色にたとえてみました
こんにちは、いのうえちづよです。
音楽の中には「音のまとまり」というものがあります。
専門的には「音階(スケール)」と呼ばれるのですが、今日はむずかしい言葉は置いておいて、この「音のまとまり」について、わかりやすくお話ししますね。
音のまとまりって何?
たとえば「ハ長調」という調があります。
これは「ド」から始まって「ド」で終わる、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド という音の並びのことです。
このように曲は、ある決まった「音のまとまり」で作られています。
そしてその「まとまり」は、それぞれに違った雰囲気や色を持っているんですよ。
お洋服の色でたとえてみましょう
たとえばこんなふうに考えてみてください。
同じデザインのワンピースでも、「青」と「ピンク」があるとします。
形は一緒だけど、色が違うと、着ていく場所や感じ方も変わりますよね?
音楽でも同じようなことが起きます。
「同じメロディ」でも、使っている「音のまとまり(=調)」が変わるだけで、曲の印象がガラッと変わることがあるんです。
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よく使われる「ハ長調」は、シャープやフラット(♯や♭)がないので、見た目もすっきりしていて、初めての方には読みやすい楽譜になります。
だから、「ちょっと簡単にしたいな」というときに、ほかの調からハ長調に「移調」することもあります。
たとえば「ニ長調」には、ファとドにシャープがつきますが、ハ長調に変えると、それがなくなって読みやすくなるんです。
でも、調が変わるということは、曲の雰囲気も変わるということ。
お洋服でいえば、「同じデザインでも色が違う」みたいなものです。
ハ長調だけじゃない、あなたの“好きな調”を見つけて
もちろん、演奏しやすさも大事です。
でも、作曲した人は「この曲にはこの調がぴったり」と思って作っているんですね。
なので、もし余裕があれば、最初に書かれていた“元の調”でもぜひ弾いてみてほしいなと思います。
実は、私のギターを弾く友達は、「ハ長調よりもト長調のほうが好き」って言ってました。
理由を聞くと「こっちの方が気持ちに合うから」と。
また、私の生徒さんの中にも、「ハ長調じゃなくて変ロ長調が好き」という方もいます。
最初はちょっとむずかしく感じるかもしれませんが、慣れてくると「この調が好き!」という気持ちで楽しく弾けるようになります。
終わりに
最後にちょっとだけまとめると…
- ハ長調は「ちょっと素朴な感じ」
- ト長調は「さわやかで明るい感じ」
- 変ロ長調は「やさしくて落ち着いた感じ」…かもしれません。
でも、これも人によって感じ方はさまざま。
いろんな調で、いろんな色の音を楽しんでみてくださいね。
「この曲、こんなふうにも聴こえるんだ!」っていう発見が、きっとあるはずです。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。