こんにちは、いのうえちづよです。

最初から、うまく弾くことができません。どうするのがいいでしょうか?
人の演奏の真似をするのってダメなのでしょうか?
今日はこの話です。
最初は「マネ」から始めよう
ピアノは楽譜に載っている音が一通り弾けるようになったら、次のステップに行きたくなる時ってありますよね。
例えば、コンクールや発表会を目標にしている方もいるでしょう。
次のステップを考える場合は、真似から始めてもいいです。
ですが、人の身体って、本当にいろいろですよね。
背が高い人もいれば、手が小さい人もいる。
指が長かったり、短かったり、太かったり細かったり。
なので、真似をしようと思っても、人によって演奏ってかなり変わるんです。
だからこそ、教本に書かれている「指づかい」や「フォーム」が、どうしてもやりにくい場合は、無理に合わせなくても大丈夫。
私のレッスンでは、そういうときは一回だけ指を変えてもOK、とお伝えしています。
基本のフォームを知ることが土台になる
ピアノを始めたばかりの頃は、まずは、基本のフォームを身につけることがとても大切です。
最初のうちに、正しい弾き方を意識することが、のちのち役立つからです。
「正しい形」は体に無理がない範囲でOK
たとえば、指や手の使い方が自己流すぎると、難しい曲が弾きづらくなったり、手を痛めてしまう原因にもなります。
「下に引っ張りながら弾く」ようなフォームも、ゆっくりならなんとかなるかもしれませんが、速く弾くのは難しくなってしまいます。
詳しくはこちらの記事にも書いていますので、よければご覧くださいね:
・指を鍵盤の奥に入れる弾き方って?
・演奏フォームを見直すコツ
・手首を楽に使うには
でも今日は、「正しいフォーム」のお話ではなくて、人まねをしすぎない演奏フォームについて、お話ししたいんです。
人まねがうまくいかないのは、体がちがうから
プロの奏法がそのまま合うとは限らない
たとえばコンサートで、プロの方の演奏を見て「すごいなあ、あの手の形マネしてみよう!」と思うこと、ありますよね。
でも実際にやってみると、なぜかうまくいかない…。
それは、体つきが違うからなんです。
手の大きさ、腕の長さ、指の太さ…ぜんぶ違うのに、まったく同じ弾き方をしてもうまくいかないのは、当たり前なんですよね。
野球の世界でも、○○選手の打法!なんて言われて、みんながマネすることがありますが、実際にそれがハマる人って、ごく一部です。
「理想の型」より「自分の体に合う動き」を探そう
ピアノも同じ。
一番大事なのは、あなたの身体に合った、あなたらしい弾き方を見つけることなんです。
自分らしいフォームの見つけ方
「この音、いいな」と感じる耳を育てよう
「こういう弾き方もあるよ」
「こうすれば音がきれいに切れるよ」
レッスンではそんなヒントをお伝えしながら、少しずつ自分のスタイルを育てていってもらえたらと思っています。
そして、だんだん慣れてきたら、
「この部分では、こんな音がいいな」
「そのためには、どうやって弾いたらいいかな?」と考えるようになる。
そうやって、“あなたの音”を探す旅が始まります。

旅?
弾き心地のよさと音の美しさを両立させる
鍵は、よ〜く自分の音を聴くこと。
耳をすませて、「これ、好きな音だな」と感じるかどうか。
それを大切にしてほしいなと思います。
そして、その好きな音を出せた時の打鍵の仕方、体の使い方を思い返してみましょう。
まとめ|“あなたの音”を見つける旅へ
マネを経て、自分のスタイルに育てていこう
ピアノの弾き方は、最初は真似からで大丈夫。
でも、いつまでも誰かの真似のままだと、なかなか“本当の自分の音”には出会えません。
だからこそ、少しずつでいいので、“自分らしい弾き方”を見つけていくことを、楽しんでくださいね。
今日も読んでくださって、ありがとうございました。
フォームや音色への気づきは、レッスンや練習の中で少しずつ育っていきます。こうした“ちいさな気づき”を、メルマガでもたびたびご紹介しています。気軽にのぞいてみてくださいね。


